この日のセッションは、お話をしながら、時空を越えた旅をしているようでした。
その方の話してくださる、現在の家族とのことを想像しながら、彼女が小さかったころの心が動き出す。
そうなると、次は、その動き出しだ過去の記憶の中の彼女のお話をしっかりと聴いていきます。
いろんな年齢の記憶の話を「うん、うん。」と。
はじめはね、心の上の方の声。
「気になってたなぁ。」
そして、もう少し聴いていると…
「悪かったなぁっておもってるんや。」と、心の少し下の層の声が届きます。
そして、
「悲しかったぁ…。恥ずかしかったのもあるなぁ。」と、話せばはなすほど、下の層の言葉が届いてくる感覚でした。
ここも、「うん、うん」と受け取ります。
そして、ゆっくりと彼女の心の声を受け取っていると…
「いや!!」って感覚が顔を出してくれました。
「私、怒ってたんやなぁ」と、もう一層下の心の声も届きました。
そこで一旦、一呼吸。
今まで、この層の心の声は、喉を通って声に出したことがあまりなかったんじゃないかと思う。
その感情をしっかりと彼女自身が味わう時間。
その声を喉を通して出せた自分を味わう時間を大切にします。
そして、この日は、これ以上ない素晴らしくぴったり最高のお茶をいただいて…
また話し始めてしばらく経ったころ。
三歳のころの思い出の話をしてくれました。
彼女の心のなんの曇りもない清らかなあたたかなところから、枯れることなく湧き続ける愛の泉が、そこにあるような感覚でした。
今までになくしていた記憶ということではない。
ちゃんとあった記憶。
でも、その記憶を思いだすと、今までは、同時に整理できていない得体のしれない感情も一緒にひっついてきていたので、純粋にそのあたたかさだけを感じることができなかったのではないかと思います。
この日は、いつもはひっついてきていたであろう感情たちをちゃんと見つけて、認めた後だったので、とてもパワフルにダイレクトにそのあたたかさと清らかさと豊かさだけを感じることができたのではないかと思います。
これから、しばらくの間、彼女の心の旅を伴走します。
この感覚を二人で共有できたことは
なんだか奇跡のようなことだったんじゃないかと感じています。
この日、届けてくれた心の声は、どれもこれも彼女の中に棲んでいる感情や感覚たち。
今、現在とこれからの人生をつくっていくうえで、キーとなる大切な存在だと感じています。
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