彼女は、静かに目を閉じて とても優しい表情で座っていました。 「信頼」とは、何にも変えられない。 ここから変わるための「切符」のよう。 彼女の心の、中の、奥の、下の方で ずっと淋しい顔をしていた女の子は
この日、はじめて 彼女の子守唄を聞きながら、安心して眠りについたことでしょう。
そして、目が覚めたら もう、淋しい、悲しい場所ではなく 新しく希望の感じられる場所にいるのだと思うのです。 でもね、もう少し。 もう少し、子守唄を聴きながら、彼女の腕の中で眠りたい。 そんな心の言葉もくれた かわいい女の子。
彼女の心の中にいた女の子を 忘れる必要もなく 切り捨てる必要もない。 女の子が、微笑む日がくるように 他の誰でもない 彼女自身が受けいれ、育てていくことができるのです。 そうしなければならないのではなく そうすることができる。 そう 私の想う、この時間は そういう時間なのです。
彼女の心に広がった翼は、 現実の。彼女の家族の流れも変えていったようです。 そんな嬉しい報告を聞いた数日後なのでした。